一汁一菜の食卓、続いていますか?
ご飯、みそ汁(汁)、漬物(菜)の3点セットを基本とする食事の型が、一汁一菜。
毎日をていねいにシンプルに暮らしたい人にとって、一汁一菜はとても魅力のある食事のスタイルです。
でも、究極にシンプルであるだけに、「試してみたけど続かない」、「毎日はちょっと・・・」、「子どもがいるからウチでは無理」、という声も耳にします。
シンプルすぎて続かないって、悩ましいですよね。
そこで今回は、1年以上にわたる実践の中から、一汁一菜系・食生活アドバイザーのぼくが学んだ「一汁一菜を無理なく続ける3つのコツ」を紹介します。
あなたも今日から、一汁一菜ライフをながーく続けていきましょう!
目次
一汁一菜を続けるコツ1: じぶんの中のハードルを下げる
一汁一菜を続けるうえで1番の敵は、完璧主義。
仕事や家事や勉強と同じく、完璧主義にならず、まずは行動し続けることが何より大切です。
そして、行動し続けるために最も有効なのが、じぶんの中のハードルを下げること。
じぶんで作ってしまったハードルをひとつずつ下げることによって、一汁一菜を続けるのに必要なエネルギーがどんどん少なくなります。
必要なエネルギーが少なくなると、気持ちに余裕が生まれて、楽しめるようになります。
楽しめるようになったらこちらのもの。
楽しい→続く→続くから楽しい→続く、という好循環になり、きっと無理なく一汁一菜ライフを送れるようになるはずです。
これから紹介する内容は、あなたがイメージする一汁一菜とはちがう点があるかもしれません。
でも、ひとつの形に縛られない、懐の広さが一汁一菜の大きな魅力。
そして、一汁一菜生活で手に入れたいものは、シンプルで、ていねいで、じぶんがコントロールしていると思える心安らぐ毎日、ですよね?
今回の記事を参考に、「これがじぶんにとっての一汁一菜だ」と思える、あなたなりの一汁一菜生活をはじめてみてください。
それでは、ハードルを下げる5つのポイントについて説明していきます。
ポイント1:ご飯を炊かずにパンでもいい
ご飯を炊かなくても一汁一菜はできます。
この記事の冒頭で、一汁一菜はご飯、みそ汁、漬物(菜)を基本とする食事の型だとお伝えしました。
でも、ご飯を炊くのって、じつは少しだけ手間ですよね。
米を研ぐ、吸水させる、炊く、炊飯器や土鍋を洗う。
忙しい現代人にとって、これらの工程を楽しむ余裕がない日もあります。
そんな時は、ご飯の代わりに食パンにしていいんです。
パンとみそ汁って、じつは相性いいんですよー。
ポイント2:みそ汁がなくてもいい
コーンスープや中華風のスープでも、十分に一汁一菜の汁の役割を果たしてくれます。
一汁一菜のきほんは具沢山のみそ汁ですが、こだわりすぎる必要はありません。
作る気力も具材もない時は、インスタントのみそ汁やスープだってOKだとぼくは思います。
極端な話かもしれませんが、ぼくは「パン(ごはん)とコーヒー(汁)」だけでも、じぶんなりの一汁一菜な食事だと考えています。
ポイント3:菜は漬物じゃなくてもいいし、なくてもいい
菜(おかず)は漬物じゃなくても大丈夫。
ハンバーグや生姜焼き、煮物など、その日に作ったおかずを菜だと思っていただきましょう。
もちろん、菜(おかず)がなくても大丈夫。
ごはんやパンに、みそ汁やスープなどの汁物があれば、それも十分立派な一汁一菜です。
ポイント4:毎日毎食じゃなくてもいい
毎日毎食一汁一菜にする、それも一つのあり方だと思います。
それができたら美しいですね。
でも、現代人は自宅にいないことも多く、家族構成も様々です。
そんな環境にあって、全部の食事を一汁一菜にしようと目指せば、きっと多くのストレスが生まれてしまうでしょう。
それでは、本末転倒です。
一汁一菜には、できない日があってもいいんです。
じぶんが主体的に「今日はそうしない」、と納得さえしていればいい。
一日中外食だったな、今日は疲れたな、そんな時は明日の朝ごはんを一汁一菜にして気持ちを整えましょう。
ポイント5:朝昼夜のタイミングを決めなくてもいい
一汁一菜はシンプルだから朝ごはんにしなければいけない、という決め事はありません。
朝ごはん、昼ごはん、夕ごはん、どれを一汁一菜にしてもいい。
昼でも、夜でも、じぶんが好きな時に、できるタイミングで一汁一菜を楽しみましょう。
一汁一菜を続けるコツ2:具材に悩んだら季節の野菜を取り入れる
シンプルな食卓ゆえに、汁や菜にどんな食材を使ったらいいか迷うこともあるかもしれません。
そんな時は、旬の季節の野菜を取り入れてみるとよいですね。
旬の野菜は、安くて、美味しくて、栄養価が高い。
美味しいので、その時期に繰り返し食べていても飽きにくいんです。
一汁一菜を続けるコツ3:子どものリクエストを優先する
子どもが食べたいものを作ることは、親子の信頼関係を築く大切なこと。
結果的に、作ろうと思っていた一汁一菜のメニューと違ってしまっても、お子さんが「●●食べたい!」と言ったら、それを優先してあげましょう。
子どもの願いを1番に考える、一汁一菜はできるときにする、くらいがちょうどよいと思います。
一汁一菜にする時は、子どもが喜ぶ食材を優先的に取り入れていくと、家族みんなが楽しい食卓になりますね。
まとめ
今回は、一汁一菜を無理なく続けるためのコツを紹介しました。
- じぶんの中のハードルを下げる
- 具材に悩んだら季節の野菜を取り入れる
- 子どものリクエストを優先する
この3点を頭の隅において、あなたなりの一汁一菜ライフを見つけてみてください。
今日からさっそく、一汁一菜ライフを気楽に楽しんでいきましょう。
それでは、また。
料理研究家・土井善晴先生の著書「一汁一菜でよいという提案」。
ぼくが一汁一菜生活をはじめるきっかけを与えてくれた大切な一冊です。